マリントイレ修理
TOILET REPAIRING
マリントイレ修理
TOILET REPAIRING





2018

ボートの操縦席の前にキャビンがあり、そのキャビンの先端には神様がおられます。
航海の安全を守ってくれる浦安の漁師の氏神様、清流神社をお祀りしているのです。
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神様のすぐ下はトイレになっていていわゆるトイレの神様も兼任しておられます。
海に出ると誰も見ていないですが、女性はそうもいかないのでトイレがあります。
マリントイレはポンプで海水を汲んで外部に流してしまうという水洗トイレです。
このトイレも20年以上使っているのでさすがにゴム部分が水漏れしてきました。
メーカーはすでに倒産していますが部品を供給している会社があり輸入できます。
ネットで注文してイギリスから個人輸入しマニュアルもネットで入手できました。
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手前のメンテナンスハッチから手を入れて上下からドライバーとレンチで固定しているナットをはずします。
口で言うのは簡単ですが、道具を差し込む隙間が狭いので手探りでのレンチの操作はかなり困難な作業です。
トイレの取付はワッシャー、スプリングワッシャー、ナットを下から片手で取り付けるさらに難しい作業となります。
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給排水パイプもはずしてトイレユニットを取り去ったところ。
パイプは経年劣化で硬化しており交換する必要があります。
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船体側のバルブと給排水ホースは固着していたので、切ってはずしました。
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新品の給排水ホースです。いろいろネットで探したのですが、ほとんどがバルブとのセットで売られていて
ホースの長さも足りませんでした。唯一キサカダイレクト だけが量り売りをしていて価格も安く助かりました。
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ダイヤフラムと呼ばれる部品が経年劣化で破損していました。
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左が破損したダイヤフラムで右側が新品です。
Diaphragm

さらに分解するとガスケットという部品も劣化しています。これが水漏れの原因です。
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イギリスから空輸されたガスケット。メンテナンス部品は SL Sparesという会社が現在でも供給しています。
SL400というトイレは昔から世界中のボートやヨットで使われているので今でも部品の需要があるのです。
ITNLPACK

左が劣化したガスケットで右が新品です。
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バルブにパイプを取り付けるためには熱湯でバルブを軟化させる必要があります。
発電機で電気をつくり電気ポットで湯を沸かしているところです。
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なんとか給排水パイプをバルブにつなぐことができました。
排水パイプは太いのでひとりで曲げて配管するのは大変な作業でした。
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なんとか完成です。
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使用時以外はカバーをしてシートの一部になっています。
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