2021
ボートのエンジンは自動車と同じでバッテリーで始動しますが、
長く使わないでいると自然放電して電圧が下がってしまいます。
そこで太陽電池を使って自然放電分を補う回路を作成しました。
これが太陽電池で太陽の光エネルギーを電流に変換します。
バッテリーの電圧は12Vですが太陽電池は晴天の場合で最大20Vの
電圧を発生するので、直接つなぐとバッテリーを痛めてしまいます。
そこで太陽電池の電圧をバッテリーの許容電圧でまで下げます。
この電圧の制御はツエナーダイオード(定電圧ダイオード)という
半導体があり、これを使うと電圧を一定に保つことができますが、
ツェナーダイオードは流せる電流が小さいのでトランジスタで増幅
してバッテリーを充電します。とりあえず手持部品で造ります。
ツエナーダイオード3個を組み合わせて14Vを造り出す回路図です。
超単純で3個のツエナーダイオートとトランジスタと抵抗だけです。
この回路図に従って実際に部品を配列するとこのようになります。
プリント基盤に取付穴をあけてエッチングで回路をつくっていくとこうなります。
実際にボートに付て使ってみるとほとんど効果がありません。
原因を調べるとバッテリーに直列に制御回路が入っているためでした。
太陽電池の電圧をムダにせずに充電するには太陽電池とバッテリー
を直接接続する必要があり、並列の制御回路が必要だったのです。
並列にすると電流が多く流れるため、トランジスタも大容量が必要で
さらに増幅度を上げるためにトランジスタを追加して2段としました。
安全のための保護用ダイオードも追加して以下の回路となりました。
前回はいきなり作って失敗したので、今回は慎重にテストを行います。
あらかじめ実験用回路で流れる電流をテストして充電を確認します。
写真中央の白い小箱が完成した制御回路を入れたケースです。
ボート後方の燃料タンクの右にバッテリーがあります。
ボートのタンクは乗用車の倍以上の容量があります。
もちろん太陽電池は日のあたるボートの外に置かれます。